還暦ライダーが試した夏ツーリングの救世主!?ワークマン冷暖房ベストで自爆した話

こんにちはnaoです。年々夏の猛暑が厳しくなっていますが、皆さんは真夏日でもツーリングに出掛けていることと思います。以前のブログ(👉還暦ライダーが実践する長くバイクに乗るための体作り)で還暦ライダーの普段の熱中症対策とグッズを紹介しましたが、やはりより涼しく、そしてより安全に乗りたいものですよねそんな中、ガレ長が目を付けたのはワークマンから発売されています、ペルチェ素子を5個装着した最新型の「アイス×ヒーターペルチェベストPROです。人気商品のようで、オンラインストアーや周辺のネットの店舗在庫検索でも在庫切れ店がほとんどでした。日々ネットで在庫チェックしていたところたまたま、近くの店舗で在庫を確認、早速店舗へ出向いてゲットする事ができました。

今回は、そんな人気商品のペルチェベストが猛暑日ツーリングの救世主になるか、試すべく購入しましたのでレビューします。

……ところが実際に開封し手に取ってみると、思わぬ落とし穴が待っていました(涙&笑)。

目次

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ワークマン アイス×ヒーターペルチェベストPROの紹介

このベストは、背中上部部分に大型のペルチェ素子(変形7角型。最大長約105㎜最小長約90mm)1個と小型のペルチェ素子(直径約40mm)2個が背中下部、脇腹部に2個装着されています。

付属のバッテリー画像と重量を計測している画像。指示値は322gを指している
バッテリーの外観と重量

電源は専用のリチウムポリマー電池で、3.85V/2000mAh、重量は実測で約322g
液晶ディスプレイで残量(%)が表示されるタイプです。
バッテリーの入出力端子は、
・USB-A(出力)
・USB-C(入出力)
・ペルチェへの給電用端子
の3系統を備えています。
付属品として、手持ちのモバイルバッテリーを接続できる変換ケーブルも同梱。
取扱説明書によると、ICEモードで5個のペルチェ素子を強モードで稼働させた場合の使用時間は約2.8時間とのことです。
胸ポケットにバッテリーを収納すると、やや重量感があります。


冷えるのか?冷えないのか?ペルチェ素子の実力をチェック

製品パッケージには、<表面温度約-3℃>とありましたので、実際に検証して確かめてみる事にしました。

検証方法

方法はデジタル温度計(速読・料理用温度計)をペルチェ素子に固定します。センサー部は、熱伝導グリスを塗布してペルチェ素子の冷却ロスを抑えました。

実は、この熱伝導グリスは以前のブログ(還暦ライダーによるNorton Command 961 Cafe Racer故障と修理記録)で紹介しました、ヘッド温度センサー装着時に塗布した余りを思い出し引っ張り出してきたものです。

検証は、強モードとして1分毎に温度を計測、安定するまで測ることとしました。

検証結果は?

初期値(未作動時)は28.5℃からスタートし5分後に1.5℃まで低下し、その後安定したので終了としました。

ペルチェ素子の温度推移をグラフ化したグラフの画像。時間経過とともに温度低下している様子
温度推移グラフ

グラフのとおり徐々に冷えるのではなく短時間で急激に冷やし、後は冷温を維持といったイメージです。なお氷点下まではさがりませんでした。ただ今回使用した温度計は工業用ではなく、家庭の料理用でまたセンサー部の密着性の問題等も考えられますので、ここまで(最低1.5℃)下がれば満足いく結果だと思います。

ところが………これって実際ウエアの下に着こんで走れるの?

「これ使えないかも?」と思った理由

検証中に気が付いたのは、ペルチェ素子の背面側が排気口になっており、排気ファンが回っています。そして排気口からは排熱を感じます。

取扱い説明書を確認しますと、やはり「吸気口や排気口を塞がないでください」「塞いだ場合、製品効果が十分に得られない場合がある」と記載があります。

さらにペルチェ素子の厚みは、実測36.7mmありました。

大型ペルチェ素子の厚みをデジタルノギスで計測中の画像。指示値は36.7mmを表示
大型ペルチェ素子の厚みを計測

ガレ長自身、ツーリング時はプロテクターを必ず装着しており、以前のブログ(👉バイク事故から身を守る!命を守る最後の盾=胸部プロテクタ4種を還暦ライダーが比較)でもプロテクターの使用を推奨させていただいてます。

……って事は、これって背面プロテクター装着してジャケット着たら排気口が完全に塞がれてしまいますよね。

排熱が逃げないとどうなる?ビーカー実験で検証!

そこで、次の検証試験を行う事にしました。

大型ペルチェ素子の内部側に四角形で霜が付いた様子。冷却範囲が解る画像。中央の円は水温測定用のビーカーを置いたあと
ペルチェ素子冷却部分の画像

その前に、前回の検証試験で気が付いた事を書きます。
実は、背面の金属プレート部分全体が冷えるのではなく、外側は中心部の冷熱が伝導しているだけの模様で中心部との温度差は、10℃近くある事が確認できました。
背面の大型ペルチェ素子のサイズは前述のとおり
変形7角型、最大長約105㎜最小長約90mmと紹介しましたが、実は、冷やしている部分は画像のとおり一辺4.5cmの四角形だったのです。
画像は下記に紹介します検証試験で実証できた画像で、ペルチェ素子で冷やされた部分のみ、結露した状態がわかります。なお、中心部の円形は、水温測定用のビーカーの跡になります。

検証試験方法を紹介

前述の検証は、1分おきのペルチェ温度を測定しましたが、実際プロテクターの装着を想定し体温への影響を考えた試験方法を考えてみました。
①中心部に50mlの水道水を入れたビーカーを置き水温の推移を観察する。
②ペルチェ素子は強モードとする。
④測定は5分、10分、15分経過時の水温を測定する。
⑤-1排気口は塞がな状態で①~④を行う。
⑤-2クシタニの脊髄プロテクタで排気口を塞いだ状態で水を入れ替え①~④を行う。
⑤-3 排気口をフラット面で完全に塞いだ状態で①~④を行う。

検証試験結果を大公開

検証結果は下記グラフのとおり、個人的には想定通りの大変面白い結果が得られたと思います。

排気口の状態別を温度推移グラフにしたグラフ画像。排気口をフリー状態が一番冷却性能が高い

クシタニの脊髄プロテクターは、上記画像のとおり格子状に窪みが形成されており、そこから排熱されたため、完全に塞いだ状態と比べて冷却効果が得られたと思います。

ツーリング用途では“自爆”…でも、実は使えるシーンも!

ということで、ガレ長はツーリングでの使用を見送る判断をしました。
装着前に取扱説明書を読むと、しっかりと

「排気口を塞がないでください」
と明記されていました。
……つまり、最初からライダー用途には向いていなかった、というオチです(笑)

しかし、ここで終わらないのがガレ長。
せっかくなので、庭の草刈り作業で試してみました。
これが予想外に快適!

炎天下での作業でも背中がスッと冷え、
「これなら夏場の屋外作業着としてはアリ!」と感じました。
ただしバッテリー持ちは取説どおりで、ペルチェ5個稼働による強モードで約3時間弱が限界。
午前からの作業となると、途中で交換が必要です。充電時間が長いため作業途中で充電…は厳しいです。

まとめと今後への期待

今回の検証をまとめると、
ワークマン「アイス×ヒーターペルチェベストPRO」は、
構造的にライディング用途とは相性が悪いといえます。

  • 背中の排熱経路がプロテクターやジャケットで塞がれてしまう
  • 排熱がこもるとペルチェ素子が自らの熱で性能低下
  • 結果、冷却効果が大幅に減少
  • プロテクターを除いたメッシュジャケットの下への装着は効果が期待できるが、ペルチェ素子の厚みと強度もあり、転倒時に背骨等に大きな衝撃を与える事が想定される。

一方で、通気のある軽装作業時には冷却効果をしっかり発揮します。
まさに「ツーリングには不向き、草刈りには最適」という、ワークマン製品らしい結果となりました。

次回以降予告:冬ツーリング準備、電熱装備編!

さて、次はいよいよ冬支度。
11月には「電熱グリップVS電熱グローブ」をテーマにしたレビューを準備中です。
特に還暦過ぎると指先が凍えますよね。真冬でも指先が凍えないための装備について、検証していきます!
今後もどうぞお楽しみに。



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